『人類が消えた世界』

本屋さんで結構目立っていた『人類が消えた世界』を読んでみました。アメリカでベストセラーだそうです。

表紙のデザインからして、映画になりそうなSFチックなお話かと思っていたのですが、全然違っていました。硬派な感じ。いろいろなテーマについて、専門家の意見に基づく推測が結構まじめに述べられています。

一番興味深かったのは9章の「プラスチックは永遠なり」。現在、大量生産されているプラスチックは将来そのまま残ってしまうだろうというお話。確かに身の回りにはプラスチック製品があふれているし、ビニール袋などのゴミが魚や鳥に害を及ぼしているという話はよく聞きます。でも、化粧品などの微粒子までもそのまま残るというところまで考えたことなかったです。ちょっと怖いですね。とはいえ、プラスチックなしの生活というのももはや考えられません。遠い将来はプラスチックを栄養にする生物も生まれるとは思うのですが、その頃人類は…。なかなか考えさせられるお話です。

本書全体としては各論が多岐にわたっていて、ちょっと読みにくかったかな。大きな流れはあるのですが、比較的各章独立して読めます。自分が興味あるところを拾い読みするのもいいんじゃないかと思います。

目次
はじめに サルの公案
第1部
1、エデンの園の残り香
2、自然に侵略される家
3、人類が消えた街
4、人類誕生直前の世界
5、消えた珍獣たち
6、アフリカのパラドクス
第2部
7、崩れゆくもの
8、持ちこたえるもの
9、プラスチックは永遠なり
10、世界最大級の石油化学工業地帯
11、二つのイングランドに見る農地
第3部
12、古代と現代の世界七不思議がたどる運命
13、戦争のない世界
14、摩天楼が消えた空を渡る鳥
15、放射能を帯びた遺産
16、大地に刻まれた歴史
第4部
17、ホモ・サピエンスは絶滅するのか?
18、時を超える芸術
19、海のゆりかご
おわりに 私たちの地球、私たちの魂
訳者あとがき
主要参考文献
索引