『読書進化論 人はウェブで変わるのか。本はウェブにまけたのか』

勝間和代さんの『読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)』を読みました。

最近はリーディングについての本も増えてきましたが、ライティングの面にも書かれてあります。最近翻訳でちょっとだけ書く側になった私にはとても勉強になる1冊でした。本好きな人には特におすすめです。

読書進化論というタイトルですが、内容は読書だけにとどまらず、書くことや売ることまで含まれています。当たり前といえば当たり前のことが書かれているのですが、本書はそれを「フレームワーク」として再認識させてくれました。

読むということについて実践しようと思ったのは「読んでおしまいにしない」こと。これをやらないと読んでも何も残らないということが多いです。この書評もそのひとつですが、これからは本を読んだら何らかの形でアウトプットするよう心がけます。

書くということについては「自分の事例を利用して書く」ということ。ちまたにはいろいろな本があふれていますが、正直なところ主題は似たり寄ったり。結局のところ、うまく主題を伝えられるかは、書き手の実体験をいかにうまく読み手に追体験させられるか、になってくると思います。その点で、自分の事例のないものは説得力がなく、読んでも薄っぺらくて残らないですね。事例の引き出しを増やすためにも、いろいろとチャレンジしていくよう心がけます。

最後に、勝間さんの本は出せば売れるという状況だと思いますが、その裏ではいろいろと努力されているんだと感心します。例えば、これだけ本を出しているとそろそろマンネリ化してしまうところですが、この本ではいろいろな人のインタビューを入れることで、新しい視点を取り入れています。これについては賛否両論あるところだと思いますが(私は他人のブログを読んでいるようで良かったと思います)、こういうチャレンジができるところがすごいですね。

読書進化論 人はウェブで変わるのか。本はウェブにまけたのか
はじめに
 勝間和代著作一覧
序章 成功や自由は、読書で手に入れる
 インターネットと本
 本ほど人生の疑似体験ができる身近なツールはほかにない
 本は「成功への投資」
第一章  人を進化させる読書がある
 ウェブ時代の本と書店の再定義
 自分を進化させる本とのリアルな出合い方
 読者が進化して著者になると、上場株(=パブリックな人材)になる
 ウェブで発見され、約1年で150万部の売り上げに
 再現性が高い本は読者に“ご利益”をもたらす
 勝間式 書店ぶらぶら歩き① 「リブロ青山店」編
第二章 進化している「読む」技術
 フレームワークがない読書は身につきにくい
 本選び基準のひとつは「ウェブや友だちの話より質が高いかどうか」
 良書との出会いが読書体験を豊かにする秘訣
 自分の読書レベルに合った読み進め方がある
 多読や速読など、「読む」技術について
 「読んでおしまいにしない」が究極の技術
第三章 「書く」人も進化する
 深い話を広く伝える手段として、本は最もリーズナブルな流通形態
 文章力はブログやメールで進化させることができる
 書店は宝の山。“本のコンシェルジュ”を活用するのも手
 勝間式「相手がわかりやすく読みやすく書く」ための4つの技術
 技術(1)「自分の事例」「アンソロジー形式」を利用して、親しみを持たせる
 技術(2)「役に立つフレーズ」を必ず入れ、読書だけに体験を閉じない
 技術(3)「共通体験」や「流通していることば」を使って行動を促す
 技術(4)「コンテンツ力」と「編集力」で進化していく
 ウェブで発見されて著者に進化するには
第四章「売る」仕組みを進化させる
 出版業界は「プレイス」と「プロモーション」に弱い
 好循環を生む基本的な仕組みは「まじめに作って、まじめに売る」
 「著者ブランド」を最大限に活用する
 リアル書店とネット書店の特徴を生かした「売る」仕組み作りを
 ウェブの活用、チャネルの再考…まだある、出版社にできること
 勝間式書店ぶらぶら歩き②「丸善丸の内本店」編
終章 これから「読みたい」「書きたい」「売りたい」と思っているみなさんへ
 読書の進化形、印税寄付プログラム<Chabo!(チャボ)>
 すべての人にフェア(公平)な可能性を秘めている「読書」の世界
 私を進化させた20人の著者
巻末資料
おわりに